2018年の夏に、1冊のビジネス書が発売されました。
タイトルは『amazon』。キャッチコピーは「この1社さえ知ればいい」。
こんなにも潔い佇まいのビジネス書を私は他に知りません。
そして著者は元マイクロソフト社長の成毛眞氏。
これはもう売れる気配ムンムンというか、おもしろくないわけない感ハンパないというか。
そしたらやっぱりもう11万部を突破だそう!
そしてこの本の担当編集者は、我らが中野亜海。
いつもはファッションやメイクの本でベストセラー連発している彼女がつくるビジネス書なんて、超気になります。
いつもはビジネス書をほぼ読まない宮崎が、本の内容を聞いてみました!
中野
ももちゃーん! あけましておめでとう!
『amazon』が11万部突破だよー!
宮崎
おお! 新年からめでたいね。
おめでとうー!
中野
いやあ、本当にうれしいよ。
宮崎
著者の成毛さんもよろこんでくれるね!
マイクロソフトの元社長さんだよね? 企画がスタートしたきっかけってなんなの?
中野
以前成毛さんと1冊本をご一緒したことがご縁で、今回作らせてもらったの。
宮崎
2冊めのタッグなんだね!
じつは私、ビジネス書あんまり読まなくて。どんな本なのかざっくり教えてほしいな。
中野
もちろん! 今日はこの本の魅力を伝えにきたよ。
宮崎
本日校了読者のビジネス書初心者を代表して、よろしくお願いします!
中野
はーい!
タイトルどおりアマゾンの凄さを紹介した本なんだけど、単純にアマゾンがすごい!ってことじゃなくて、
「世界最先端の戦略」がわかるよっていう本です。
アマゾンは今後の経営哲学の歴史に名を刻むくらい、革新的なことをしているんだよ。
宮崎
世界最先端の戦略?!
中野
そう。もう誰もアマゾンと無関係に暮らすことはできないよ。
言い過ぎって思うかもしれないけど、私たちの生活にアマゾンは浸透してるの。ふふふ。
宮崎
ひえー。それ本当? 今のところあんまりピンとこないけど。
ぶっちゃけアマゾンって何がすごいの?
中野
シンプルでいい質問!
じゃあさ、ももちゃん、アマゾンは何屋さんだと思ってる?
宮崎
何屋さん?
ネットで物を買えるビジネスをやってるんじゃないの?
中野
たしかにネットで商品を売ってるんだけど、アマゾンの収益はそこが一番じゃないんだ。
宮崎
え?! そうなの?!
中野
いい反応だね〜(笑)
アマゾンの本当の強さって、じつは企業向けのサービスにあるの。
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)とフルフィルメント・バイ・アマゾン(FBA)っていうのが有名で、IT業界ではアマゾンは世界最大の、企業向けクラウドサービスを提供する会社として、認識されてるんだよ。
宮崎
えー!
全然知らなかった。これって常識…なの…?
中野
大丈夫! 私も本作るまで知らなかったから。
宮崎
(ほっ)
中野
AWSはアマゾンのほとんどの儲けをたたきだすモンスタービジネスで、クラウドサービスを提供する事業。
これはコンピューターの世界に革新を起こしたんだって。
宮崎
すみません。あみ先生、クラウドがいまいち理解できてません。
中野
了解! まかせといて。
クラウドサービスとは、サーバーを提供するサービスのこと。私もももちゃんも、自分の会社のパソコンを使うときに、必ずサーバーにお世話になってるの。
たとえば、メールを読むときも、サーバーに「メール読みたい」というリクエストを出して、それでサーバーが「いいですよ」って言って、メールを読ませてくれているわけ。
宮崎
ほほう。
中野
経理の人なら、財務会計システム、営業の人なら顧客データベースなんかを使ってると思うんだけど、これもサーバーに接続して初めて使えるのね。
宮崎
へえ。サーバーのおかげで仕事できてたんだね。
たしかに、サーバーがダウンした! とか、接続可能になった! とかって時々騒ぎになるよね。
中野
だよね。
でもね、サーバーは別に社内にある必要はないの。
宮崎
どういうこと?
中野
大きな企業はそれぞれ独自のサーバーを持っていることが多いと思う。
たとえば日本の銀行。銀行は伝統的に、システムを自社の大型コンピューターで運用するのが常識だったの。入出金データとか、デリケートな情報を取り扱うシステムに不具合が出れば、信用問題につながってしまうからね。
宮崎
うんうん。
中野
だから、自社オリジナルのサーバーを開発するために、何年も費やしたり、中には何千万円もかけたりしていたの。
そこに目をつけて、AWSは巨大なサーバーを用意したわけ。それで高度なデータ解析やAIを活用したサービスができるシステムを、オンラインであらゆる企業に提供できる形にしたの。
宮崎
ん〜。つまりどんなメリットがあるわけ?
中野
つまり、会社にサーバーを置く必要がないってことなんだよ!
宮崎
サーバーを外注する感じ?
中野
そう!
企業が自分でシステムを開発して運用するよりも、はるかに安いコストで高性能なシステムを使えるようになるんだって。
中野
これがサーバーのクラウドサービスの内容。
新製品の発売日にアクセスが集中してサーバーがダウンしたなんていう話を聞くよね。
でも世界中の企業が超大型のサーバーを共同で利用したら、そんなトラブルもなくなるるんだよ。
宮崎
でもお〜、きっとお高いんでしょう?
中野
それが!
すごくお安いらしいよお〜。
しかも申込みしてから15分程度で数千台のサーバーを利用する体制が整うらしいの。
宮崎
何年もかけて開発していたサーバーを? たったの15分で?
中野
そう。
しかもメンテナンスもアマゾンがしてくれる。
宮崎
なんか通販番組みたい(笑)。
でもさ、サーバーをいろんな会社用にカスタマイズするなんて可能なの?
中野
うん!
システムもジャンルも豊富な種類で用意されてるんだって。
たとえば、回転寿司の会社がAWSを導入してるよ。入店時のタッチパネルで大人と子供の人数を入力すると、おすすめのネタが優先的に流れるっていうカスタマイズがされてる。
農家バージョンもあって、温度や日光量のデータを収集して、ビニールハウスの管理をしていたり。
宮崎
細かい仕事してるなー。
実際にどんな企業が導入してるの?
中野
もうそうそうたる顔ぶれ。
「NASA」に「マクドナルド」に「ゼネラルエレクトリック」、民泊の「エアビーアンドビー」。あと「ネットフリックス」もそうだったはず。
宮崎
すごい!
中野
でもね、もっとすごい顧客がいるんだよ。
宮崎
どこどこ?
中野
CIA。
宮崎
CIA?!?!
ミッション・インポッシブルの世界やん。
中野
2013年に6億ドルで4年間の契約をアマゾンと結んだんだって。
これはすごく衝撃的だったみたい。
宮崎
だよね。国家の最高クラスの機密情報を取り扱う団体のサーバーなんて、金庫のなかにありそうだもん。
中野
でしょ?
だから、こりゃ本当に信頼できるサーバーだってことで、続々と導入を決める企業が増えてるの。
日本だと、日立製作所やキヤノン、キリンビール、ファーストリテイリング、三菱UFJ銀行、スマートニュースなど、業種を問わず、大手企業から新興企業まで、AWSを導入してるんだって。
宮崎
すごい。。。
最初にあみちんが「誰もアマゾン無しにも生活できない」って言っていた意味が、だんだ
んわかってきたよ。。。
中野
でしょ?笑
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